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大失態だ!
まさかこの俺が落とし穴だなんて古臭い罠に引っかかるだなんて!


それはいつものようにダンテに従って悪魔狩りの仕事に出たときのことだった。
人が歩けるような道などない山の奥、今や忘れ去られた古城に悪魔が出るとの噂を聞きつけて俺たちはその駆除に向かった。
歴史からも人々の記憶からも葬り去られた、かつてはこの地を治めた領主の居城。
朽ちかけ その昔の威光の欠片もない古城は 悪魔が住処にするには格好の場所だろう。
古臭く、人里はなれ、なにより古いものに染み付く不気味さは悪魔がなにより好むものだ。
山登り面倒臭いと渋るかの男の背を押しつつ、俺たちは居城へと足を踏み入れた。
かの情報屋の話によればこの古城はかつてトラップキャッスルと言わしめたほどのもので、外からの侵入・内からの乱にひどく強かったそうだ。
しかし、トラップとは言っても片や半魔 片や人間とは言い難い俺たちにとっては取るに足りないもので。
足取りは至極順調、時折思いついたように襲い掛かってくる雑魚の悪魔を蹴散らせつつ 城の最深部へと進んでいた。
と、まさに そのとき。
俺が進んでいた道の床が抜けた。
早い話が落とし穴に引っかかった。
咄嗟に伸ばした右腕は床の端を掠っただけで掴むまでには至らず。
ネロ!と叫びながら 間抜けめといったような笑みが隠しきれてないダンテの顔が異様に癪に障った。
心配しろとは言わない。が、お前、それはそれでどうなんだ。
周囲が暗闇に飲み込まれていく中、とりあえずかの男の下に戻ったら一発ぶん殴ってやろうと心に決めた。



ざあざあと流れる水の音が 耳に障った。
目の前には深手を負いよろめくバージルの姿。
深淵へと続く水の流れの向こう、闇しか存在していない下層への入り口に立ちすくんでいる。
「これは誰にも渡さない。これは俺のものだ。スパーダの真の後継者が持つべき物-・・・」
まだそんなことを言っているのか。
まだそんなこと言うのか。
けれどそれはきっともうただの意地でしかないのだろう。バージルなりの。
呻きと共に傾く体、思わず駆け寄った俺に 閻魔刀が突きつけられる。
地揺れが、酷い。
「お前は行け。魔界に飲み込まれたくあるまい。俺はここでいい」
何を言っているんだ。
何を言いだすんだ。
突きつけられた刃先が怪しくきらめいて その輝きはバージルの決心を物語っているようで。
「親父の故郷の この場所が」
ふわり、と。
虚空に投げ出される バージルの体。
踏み外された足。
手を伸ばす、届かない、彼の刃に拒絶 されて。
「バージル・・・!!」


「・・・っ!?ちょ・・・、そこどいて!」
その瞬間。
バージルの体が深い深い闇に堕ちていくかと思われた その刹那。
兄を呼ぶ俺の声に 事情から異質な男の声が響いた。
振り向く間もなく背中に鈍い衝撃、体がぐらりとバージルのいる闇へと傾く。
届く・・・!けど俺まで落ちる!
傷を負った右手でバージルの手を掴み、背に圧し掛かってきたものを左手で握り締めた。
咄嗟のことだった。
握り締められたほうからは ぐぇとまるで蛙がつぶれたような呻き声が。
俺が咄嗟に握り締めていたのは フードだったようだ。
そしてそれは人が纏っている服のもので。
「く・・・苦しい・・・」
俺の背中に落ちてきたのは 紛うことなく人だった。
俺を突き落とし自分はきちんと地面に着地したらしい、低い呻きを漏らしながら首にかかる重圧に耐えている。
・・・男二人分の重みに耐え切る首なんて・・・、きっとこいつも人間じゃない・・・。
「おま、ばか、離せ!苦しいだろうが!!」
「莫迦はお前だ!このまま離したら俺もバージルも魔界に落っこちるだろうが!人の上に落ちてきといてその言い草はねぇだろ!」
「ああもう仕方ないな!」
男の右腕が伸ばされる。
それはやはりと言うべきか人間の手のものではなくて。
ぐわ、と下から持ち上げられるようにして 俺とバージルは地面へと乗っけられた。
ふう、と安堵の溜息をつく。
バージルに至っては何が起こったのかまだ理解できてないらしく呆然としている。
よし、この隙にこいつを抱えてこんなところかはとっととオサラバだ。
喉を押さえて軽く咳き込む男も、ついでに抱えて行ってやろう。
なにがなんだかサッパリ分からないが、(そして一度は俺を突き落としやがったが)俺とバージルの命の恩人だ。
バージルを肩に、男を小脇に抱え上げる。
「え、何、何なんだ!?ここ何処!?っていうかお前誰!?どうなってんだよこれ!?」
「説明は後回しな!今はここから抜け出るのが先決だ!」
そんなこんなで俺とバージルと謎の男は魔界の入り口から無事生還した。





※小説にするには短いし、雑感に載せるには長いのでここで気ままに連載予定。見事な超展開ぶりw
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